秋の木のテーブルに並べた七種類のお香のスティックと、落ち葉の色をした布

秋の香りは、温かみか、透明感か。

この記事の要点

  • 秋に合う香りは「温かみ」(白檀・沈香・金木犀・パロサント)と「透明感」(檜・ホワイトティー・ジャスミン)の二方向に分かれます。
  • 温かみの4種は夕方以降、透明感の3種は朝から昼に向きます。寒暖差の大きい秋は、一日のなかで切り替える使い方が合います。
  • 公式の香りマップ(甘め↔辛め × 濃厚↔爽やか)では、温かみの香りは甘め側、透明感の香りは辛め側にきれいに分かれます。
  • 絞れないときはお試し香(5種×4本・¥750)から。ジャスミンとパロサントは含まれません。

「秋の香り」と聞いて思い浮かぶものは、人によってかなり違います。金木犀のような花の甘さを思う方もいれば、乾いた空気と落ち葉の匂いを思う方もいる。nagomi. の七つの香りを秋の目線で並べ直すと、方向は「温かみ」と「透明感」の二つに分かれます。この記事では、七つすべてを一枚の表と一枚の図で比較し、その日の気分に合う一本の見つけ方を整理します。

秋の香りは「温かみ」と「透明感」の二方向に分かれる

秋に合う香りは、冷え込みに寄り添う「温かみ」の香りと、澄んだ空気に寄り添う「透明感」の香りの二方向で考えると選びやすくなります。

  • 温かみ — 白檀・沈香・金木犀・パロサント。甘さや木の深みがあり、日が落ちて冷え込む時間帯に部屋の空気をやわらかくします。
  • 透明感 — 檜・ホワイトティー・ジャスミン。湿度が下がって澄んだ秋の空気に、輪郭のはっきりした香りが重なります。

どちらが正解ということではなく、その日の気分と時間帯で使い分けるものです。秋は湿度と気温の条件がそろい、どの香りも意図した強さで香ります(秋のお香)。だからこそ、七つを横並びで比べるのに向いた季節でもあります。

七つの香りを秋の目線で比較する

七つの香りを「秋らしさ」「向く時間帯」「こんな人に」の三点で並べたのが、下の表です。

香り秋らしさ向く時間帯こんな人に
白檀温かみ。乾いた木の甘さで、秋の定番朝〜夜(時間を選ばない)初めての一本を探している人、迷いたくない人
沈香温かみ。深く静かで、夜が長くなるほど合うひとりの時間を深く味わいたい人
透明感。澄んだ森の空気朝〜昼朝に気持ちを切り替えたい人、在宅ワークの合間に
ホワイトティー透明感。軽く、控えめ昼〜寝る前強い香りが苦手な人、寝る前に少しだけ焚きたい人
金木犀温かみ。秋そのものの、花の甘さ夕方〜夜季節を感じたい人、花の二週間を惜しむ人
ジャスミン透明感寄り。夜にひらく花の華やかさ秋でも華やかさが欲しい人、来客の前に
パロサント温かみ。スモーキーで乾いた甘さ夕方〜夜焚き火のような余韻が好きな人、和の香木の次の一本に

表を見ると、温かみ側の4種は夕方以降、透明感側の3種は朝から昼に寄っていることが分かります。秋は一日の寒暖差が大きい季節です。朝は透明感、夜は温かみ、と一日のなかで切り替えるのは、秋らしい使い方のひとつです。香りごとの詳しい比較はお香の選び方にまとめています。

甘辛×濃淡のマップで見ると、二方向がはっきりする

nagomi. の公式「香りマップ」(甘め↔辛めの横軸と、濃厚↔爽やかの縦軸)に七つを置くと、温かみの4種は左の甘め側に、透明感の3種は右の辛め側にきれいに分かれます。

濃厚 爽やか 甘め 辛め 甘く濃厚な余韻 華やかで軽快 深く落ち着く香り すっきりと心洗われる 秋の「温かみ」側 秋の「透明感」側 金木犀 茉莉花(ジャスミン) パロサント 白檀 白茶(ホワイトティー) 沈香

※ 6種の位置は nagomi. が商品パッケージ・販売ページで公開している公式の「香りマップ」にもとづきます。パロサントは公式マップに未掲載のため、ブランドの判断で左上(甘め・濃厚寄り)に置きました。感じ方には個人差があります。

横軸が秋の「温かみ/透明感」に、縦軸が香りの主張の強さに対応していると考えると、季節の進み方にも当てはめられます。秋の入口(9月)は上段の華やかな香りである金木犀やジャスミンが、夜が長くなる晩秋は下段の落ち着いた香りである沈香やホワイトティーが、空気に合うというのがブランドの見立てです。マップの読み方そのものはお香の種類と、香りの系統で詳しく説明しています。

温かみの香り — 冷え込む夜に

日が落ちてから焚くなら、温かみの4種のどれかを選べば大きく外しません。それぞれの性格は次の通りです。

  • 白檀 — 秋の入口にもっとも無理のない一本です。乾いた木の甘さが、湿度の下がった空気と相性がよく、朝でも夜でも使えます(白檀とは)。
  • 沈香 — 夜が長くなるほど合う香りです。10月を過ぎて夜9時以降の時間が増えてきたら、白檀から一段深いこちらへ。読書の夜にも向きます(読書とお香)。
  • 金木犀 — 花が香るのは9月下旬から10月中旬の一〜二週間ですが、お香なら花が終わってからも続けられます。秋を最も分かりやすく感じられる香りです(金木犀のお香)。
  • パロサント — 南米の香木で、焚き火の余韻に似たスモーキーな甘さがあります。和の香木に慣れた方の、秋の次の一本に(パロサントとは)。

透明感の香り — 澄んだ朝と、切り替えに

秋の朝の澄んだ空気に重ねるなら、透明感の3種です。「秋だから落ち着いた香り」と決めてしまう必要はありません。

  • — 森の空気のような清涼感があります。窓を開けた朝の部屋や、在宅ワークの区切りに焚く方が多い香りです(ひのきのお香在宅ワークとお香)。
  • ホワイトティー — 七つのなかで最も控えめです。強い香りが苦手な方や、寝る前に半分に折って約15分だけ焚きたい方に(ホワイトティーのお香)。
  • ジャスミン — 夜にひらく白い花の香りです。秋でも華やかさが欲しい夜や、来客の前の一本として(ジャスミンのお香来客の香り)。

迷ったら、診断かお試し香から

七つから絞れないときは、40秒の香り診断か、5種を短寸で試せる「お試し香」(¥750)から始めるのが近道です。

お試し香に入っているのは白檀・沈香・檜・ホワイトティー・金木犀の5種×4本。1本が約12〜15分の短寸なので、一日のうちに朝と夜で違う香りを試すこともできます。温かみ側から3種、透明感側から2種が入っている計算です。

ジャスミンとパロサントは、お試し香には含まれていません。この2種が気になる方は、それぞれ約60本入りの単品をお選びください。また、お試し香にも単品にも香立ては付属しませんので、初めての方は香立ての選び方もあわせてどうぞ。焚き方の基本はお香の焚き方にまとめています。

よくある質問

秋に一本だけ選ぶなら、どの香りがよいですか?
迷うなら白檀です。乾いた木の甘さが、湿度の下がった秋の空気になじみ、朝でも夜でも時間帯を選びません。季節感をはっきり出したいなら金木犀、夜の時間が長くなってきたと感じるなら沈香が次の候補です。
秋にジャスミンやホワイトティーのような軽い香りは合いませんか?
合います。秋は湿度が下がって空気が澄むので、輪郭のはっきりした透明感のある香りがむしろ映える季節です。朝の換気した部屋や、気持ちを切り替えたい昼間には、檜・ホワイトティー・ジャスミンのほうが温かみのある香りより合うと感じる人が多いです。
お試し香には七つの香りがすべて入っていますか?
いいえ、五種です。お試し香に入っているのは白檀・沈香・檜・ホワイトティー・金木犀の5種×4本で、ジャスミンとパロサントは含まれていません。この2種が気になる方は、それぞれ約60本入りの単品をお選びください。
夏に使っていた香りを、秋もそのまま使ってよいですか?
かまいません。ただし秋は湿度が下がるぶん香りが素直に立つので、夏に「弱い」と感じていた香りが、ちょうどよく感じられることがあります。同じ香りでも印象が変わりますから、まずはそのまま焚いて、物足りなければ温かみのある香りを一本足す、という順番がおすすめです。
秋の朝と夜で香りを変えたほうがよいですか?
変えると秋らしさが増します。秋は一日の寒暖差が大きいので、澄んだ朝には檜やホワイトティーのような透明感のある香り、冷え込む夜には白檀・沈香・金木犀のような温かみのある香りと使い分けると、時間の切り替えの合図になります。一本で通すなら白檀が無難です。
nagomi. 香り監修 川辺一寛

Supervisor

川辺 一寛nagomi. 香り監修

京都生まれ、京都育ち。株式会社若林佛具製作所にて四半世紀以上にわたり香りと向き合い、仏事コーディネーター・京仏マスターソムリエの資格を持つ。nagomi.では香りの方向づけと、淡路島の香司との焚き比べ・共同開発を担う。

秋の二方向を、短寸で試す。nagomi. お試し香(5種×4本)

秋の二方向を、短寸で試す。nagomi. お試し香(5種×4本)

白檀・沈香・檜・ホワイトティー・金木犀を、一本約12〜15分の短寸で。朝と夜で焚き比べて、秋の一本を見つける。天然香料・日本製。¥750(税込)

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